株主代表訴訟賠償額軽減のための定款変更

(2002年4月10日)

2003年12月追記:
上場会社で、賠償責任を限定する制度の導入企業が増加していると報道されている。商事法務の調べでは、導入企業は2003年11月現在で284社にのぼっている。
   
2002年5月1日施行の改正商法で、株主代表訴訟で敗れた役員の賠償金額を軽減できることとなる。しかし、現実問題として、その効果の程を疑問視する声も多く、暫くは模様眺めの雰囲気です。

賠償責任額の軽減

 賠償責任額
代表取締役 ⇒ 年収の6年分まで軽減可能
他の社内取締役 ⇒ 年収の4年分まで軽減可能
社外取締役 ⇒ 年収の2年分まで軽減可能

条件と留意点

(1)@訴訟が起きてから株主総会を開催し、2/3以上の賛成を得る(特別決議)方法と、A予め総会で定款変更をしておく方法がある。
(2)Aの場合は、訴訟があった後に、役員の損害賠償につき取締役会で賠償責任軽減を決議する。但し、賠償責任軽減に関する定款を定めた会社は、役員報酬額(総額)を、株主向けの営業報告書に記載する必要がある(商法施行令)。(役員個人の報酬ではなく、総額開示。)
(3)定款変更済の会社が取締役会で軽減を決定しても、3%以上の株主が反対すると取締役会決議が無効になる。⇒ 総会で2/3以上の賛成を得る特別決議で軽減を決定する方が実際的との意見もある。
(4)なお、賠償責任の軽減を認めるのは、役員の行為が軽過失にあたることが条件で、故意または重過失の場合は対象にならない。
(5)社外取締役の場合は、改正商法で、契約により予め賠償責任の上限を決めておくことも可能となっており、この場合は、社外取締役の責任軽減に関してのみ定款変更をし、取締役会決議を経ずとも自動的に責任軽減ができる。


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