平成15年度税制変更

(2003年4月21日)

平成15年度の税制変更のポイントは下の通り。詳細 ⇒ こちらの財務省HP
国税庁の税制パンフレットのページ

1.消費税詳細はこちら
 (1)事業者免税点
  現行の課税売上高3,000万円を1,000万円に引き下げ
…平成16年4月1日以後に開始する課税期間について適用
 課税期間の2年前を基準期間とし、その基準期間の実績値(課税売上高)が1,000万円を超過していれば、課税業者となる。
  (例)3月決算会社の場合、平成15年3月期(平成14年4月〜平成15年3月)の課税売上高が1,000万円を超えていれば、平成17年3月期(平成16年4月〜平成17年3月)から納税義務が生じる。
  ●基準期間が無くても、資本金が1,000万円以上の法人は、設立後2年間は課税事業者となる。
●年の途中開業などで、基準期間が1年に満たない場合
  ・法人=基準期間の売上高を1年分に換算し、判定する
  ・個人=年換算はせず、その年の課税売上高そのままの金額で判定する
 
 (2)簡易課税制度
  現行の課税売上高2億円を5,000万円に引き下げ
…平成16年4月1日以後に開始する課税期間について適用
 適用時期の考え方は、上記の事業者免税点と同じ。
 
 (3)申告納付
  直前の課税期間の年税額が4,800万円(地方消費税込6,000万円)を超える事業者は、中間申告納付を毎月(現行3ヵ月ごと)行う。これにより、従来3カ月に一度だった還付申告が、選択により毎月できる様になる。
…平成16年4月1日以後に開始する課税期間について適用
  
直前の課税期間の確定消費税額48万円以下48万円超400万円超4,800万円超
中間申告の回数中間申告不要年1回年3回年11回
 
 (4)総額表示の義務づけ
  事業者が消費者に対して、値札やチラシあるいはカタログなどによって商品等の価格をあらかじめ表示する場合には、消費税額(地方消費税額を含む)を含めた支払総額の表示が義務づけられる。なお、併せて税額や税抜価格を表示することは差し支えない。
【例示】
     105円
     105円(消費税込み)
     105円(本体価格100円)
     105円(うち消費税5円)
     105円(本体価格100円、消費税5円)
     100円(消費税込み105円)
また、この取り扱いは、最終消費者への価格提示に適用され、事業者間の取引までは強制されない。
また、「消費税」を単に「税」と表示するのも可。
…平成16年4月1日から一斉に適用

=認められない例=
     100円(消費税5円)
     100円(消費税込み105円)
      → 税抜き価格が目立つ色使いや大きさにするのは適正な総額表示に該当しない。


2.法人関連税制詳細はこちら
 (1)研究開発減税
  試験研究費の総額に対する特別税額控除制度が創設され、試験研究費の総額の一定割合(8%〜10%。当初3年間は2%上乗せして10%〜12%)を税額控除する制度が、増加試験研究税制との選択制で創設。
中小企業に対しては、試験研究費の総額の12%(当初3年間は15%)の税額控除率が適用される。
…平成15年1月1日以後に開始する事業年度で、かつ、平成15年4月1日以後に終了する事業年度について適用
 
 (2)設備投資減税
  IT関連設備等の取得等をした場合に、取得価額の50%の特別償却(通常の減価償却の上乗せ)または10%の税額控除(法人税の減免)を選択できるIT投資促進税制が創設された。
…平成15年1月1日から平成18年3月31日までの間に取得等をして事業等の用に供した場合について適用
 
 (3)中小・ベンチャー企業税制
  ●中小企業に対し、試験研究費の総額の12%(当初3年間は15%)の税額控除率が適用される。

●同族会社の留保金課税=自己資本比率(自己資本の額/総資産の額)が50%以下の中小法人(資本金1億円以下の法人)については、留保金課税を適用しない。
…平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に開始する事業年度について適用
…自己資本比率を計算する場合の自己資本には、「同族関係者からの借入金を含む」との括弧書きがなされていたが、政令では「同族会社の同族株主等に対する負債(借入金その他利子の支払の基因となる者に限る)(措令39条の34の2第9項)」と規定され、同族株主本人からの借入金に限定されている。同族株主等の配偶者や親族、あるいは同族株主の保有会社からの借入金については、当該借入先が直接に同族会社の株主に該当しなければ、自己資本への加算の対象とならない。

●交際費等の損金不算入制度=400万円までの定額控除が認められる対象法人の範囲が資本金1億円以下の中小法人(改正前:資本金5,000万円以下の中小法人)に拡大されるとともに、定額控除額までの金額の損金不算入割合(課税される部分)が10%(改正前20%)に引下げられた。
…平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に開始する事業年度に支出した交際費等について適用

●中小企業者について、30万円未満の少額減価償却資産を取得した事業年度又は年分に全額損金算入等(即時償却)する特例制度が創設された。なお、この制度は従前からあった「少額の減価償却資産の取得価額の損金算入(法人税法施行例133条)」の特例措置として導入されるため、10万円以上20万円未満の減価償却資産については引き続き一括3年償却制度を選択することも可能。
…平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に取得をして事業の用に供した場合について適用

この制度の適用を受けるためには、確定申告書等に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書を添付する必要があるが(措法67の8A)、減価償却資産の償却額の計算に関する明細書(別表十六(一)又は十六(二))の「備考」欄にこの制度を適用していることなど一定の事項を記載することにより明細書の添付に代えることができる。
即ち、別表十六(一)又は別表十六(二)の「備考」欄に次の事項を記載して提出し、且つ、当該少額減価償却資産の明細を別途保管することにより適用を受けることもできる。
 (1)取得価額30万円未満の減価償却資産について措法67の8を適用していること。
 (2)適用した減価償却資産の取得価額の合計額は、○○○円であること。
 (3)適用した減価償却資産の明細は、別途保管していること。

(注)例えば、「取得価額30万円未満の減価償却資産について措置法67の8の規定を適用している。また、適用した減価償却資産の取得価額の合計額は○○○円であり、その明細は別途保管している。」などのように記載する。(国税通達より)
⇒ 詳細はこちらをご参照

国税庁 2003年7月18日公表(上記の追記)
「中小企業者の少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例制度」を適用する場合の明細書の添付について

この制度の適用を受けるためには、確定申告書に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書を添付する必要があるが、所得税の青色申告決算書の「減価償却費の計算」欄にこの制度を適用していることなど一定の事項を記載することなどにより明細書の添付に代えることができる。

1.適用が受けられる方
この制度の適用が受けられる方は、青色申告書を提出する中小企業者の方。中小企業者とは、常時使用する従業員の数が1,000人以下の方をいう(措令5の3)。

2.適用対象となる資産
この制度の適用対象となる少額減価償却資産とは、取得価額が30万円未満の減価償却資産。ただし、別紙1に掲げる規定の適用を受ける減価償却資産については、この制度は適用されない(措令18の4)。

3.適用を受けるための要件等
この制度の適用を受けるためには、確定申告書に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書を添付することが必要とされているが、青色申告決算書の「減価償却費の計算」欄に次の事項を記載して確定申告書に添付して提出し、かつ、当該少額減価償却資産の取得価額の明細を別途保管することにより適用を受けることができる
 ・少額減価償却資産の取得価額の合計額
 ・少額減価償却資産について租税特別措置法第28条の2を適用する旨
 ・少額減価償却資産の取得価額の明細を別途保管している旨

⇒ 記載例は別紙2をご参照(PDFファイル)。
減価償却費の計算記載例(PDFファイル)

●エンジェル税制について、現行の優遇措置の要件が緩和されるとともに、ベンチャー企業(特定中小会社)への投資額について、同一年分の株式譲渡益から控除することとなった。


3.配偶者特別控除(上乗せ部分)の廃止詳細はこちら
 配偶者特別控除のうち、配偶者が控除対象配偶者に該当する場合に適用される部分(配偶者控除と重複して控除される部分)が、平成16年分以降の所得税から適用がなくなる(平成15年分までは従前通り)。
  
(1)所得者(合計所得金額が1,000万円以下の人に限る)と生計を一にする配偶者の所得が76万円未満(所得が給与所得のみである場合には、給与の収入が141万円未満)である場合には、その配偶者の所得金額に応じた配偶者特別控除(最高38万円)を、所得者本人の所得金額から控除することとなっている。
  
(2)今回の措置により、配偶者が控除対象配偶者に該当する場合(給与所得のみである場合には、給与の収入が103万円未満)に適用されていた配偶者特別控除の適用がなくなる。
  
(3)その結果、配偶者が控除対象配偶者に該当せず、配偶者の所得が76万円未満(給与所得のみである場合には、給与の収入が103万円以上141万円未満)の場合のみ、配偶者特別控除が適用されることとなる。

(国税庁HPより転載引用)


4.その他
(1)相続税・贈与税 ⇒ こちら
 相続時精算課税制度と現行の贈与税(暦年課税)の比較(ポイントのみ)
下記の制度の選択性となる
 相続時精算課税制度現行の贈与税(暦年課税)
 概要 ●2,500万円まで非課税、超過額に一律20%の贈与税
●65歳以上の親から20歳以上の子への贈与に限る
 …住宅取得資金の場合は親の年齢要件撤廃
●相続時に、相続財産と生前贈与財産の合算額で贈与税を算出する
●一度選択すると相続時まで継続適用(撤回はできない)
 …贈与を受けた年の翌年3月15日までに届出[選択制]
 …父母ごと、兄弟姉妹ごとに選択
●基礎控除毎年110万円
住宅取得資金の贈与に係る特例(2005年12月31日まで)
 非課税枠 ●1,000万円の住宅資金特別控除が上乗せ
 ⇒ 3,500万円まで非課税(累積)
●550万円まで非課税
 
(2)金融・証券税制 ⇒ こちら
 
(3)土地・住宅税制 ⇒ こちら
 
(4)酒税・たばこ税 ⇒ こちら


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