外形標準課税

(2004年4月10日)

2004年度から(2004年4月以降開始の事業年度から)導入された外形標準課税(地方税の法人事業税)は以下の通り。
導入スケジュール等はこちらの頁をご参照
    
●対象となる法人
 所得課税法人で、資本金又は出資額が1億円超の法人
…公益法人、特別法人、人格のない社団等、投資法人等は除く
    
●外形標準課税とは?
 外形標準課税とは、企業の所得ではなく、人件費や資本金など、外形から簡単に把握できる数量や金額を対象に税金を課すもの。
 
●外形標準課税の内容
  @現行の「所得割」に加え、外形標準としての「付加価値割」「資本割」による課税が行われる。



(1) 所得割各事業年度の所得及び清算所得
(2) 付加価値割収益配分額報酬給与額報酬・給与・退職手当等、企業年金等の掛金
純支払利子支払利子から受取利子を控除した金額
純支払賃借料土地・家屋に係る支払賃借料から受取賃借料を控除した金額
単年度損益繰越欠損金控除前の法人事業税の所得金額
(3) 資本割資本の金額(又は出資金額)と資本積立金額(又は連結個別資本積立金額)の合計額
 
  A税率
(1)標準税率
外形標準課税の対象となる法人事業税の標準税率は次表の通り。所得割は、現行の3/4に引下げられる。
所得割付加価値割資本割
所得のうち年800万円を超える金額及び清算所得7.2%0.48%0.2%
所得のうち年400万円を超え年800万円以下の金額5.5%
所得のうち年400万円以下の金額3.8%
 
  (2)制限税率
都道府県が、標準税率を超える税率で法人の事業税を課する場合における制限税率は、1.2倍(現行1.1倍)となった。
 
【補足-1】
  
平成16年度からの外形標準課税の導入に伴い、外形標準課税を回避するために資本金を1億円以下に減資したり、又は増・減資により従来の事業税課税との有利選択を行うことは、課税上問題とならない(地方税法には包括否認規定にあたる規定は存在しないため、従来の事業税課税との有利選択をする目的での増・減資は、課税上問題とはなりえない)。このため、今後は、事業税のベスト・プラクティスを検討する余地がある。

→ 株主総会の決議、減資や増資にあたっての登録免許税の考慮の他、改正商法施行規則により、決算公告を行っていない企業は、そもそも減資ができない恐れがあるので注意が必要。
(注)改正商法施行規則 195条:減資等の際の「債権者異議の公告」は「決算公告」を行っている媒体で行うべきことが規定された。

    
【補足-2】
   ◆ 総務省が2004年2月4日に公表したQ&A。報酬給与額、純支払利子、純支払賃借料の留意点が示されている。
  ⇒ 総務省の「外形標準課税基本Q&A」
  ◆ 東京都の情報 ⇒ こちら
◆ 同上 主税局のQ&Aや申請様式掲載ページ ⇒ こちら(2004年8月6日公表)

従来は課税されなかった赤字法人に対しても課税が行われることになるため、一定の要件を満たす場合には、都道府県知事の判断で徴収猶予が認められる措置が講じられている。
東京都では、Q&A(Q40)(PDF)で次の徴収猶予条件を示した。
@3年以上連続して所得のない法人で、今後経営改善が見込まれる会社更生法に規定する更生手続を行っている法人や民事再生法に規定する再生手続を行っている法人など
A創業5年以内の所得のない法人で、著しい新規性を有する技術又は高度な技術を利用した事業活動を行っているものとして、中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法に規定する研究開発等事業計画の認定を受けている法人や創業支援に係る東京都の中小企業制度融資を受けている法人など
B但し、@Aとも都税に滞納のないことが必要

<経理処理>
 企業会計基準委員会の方向は、次のとおり。
    ◆付加価値割と資本割の額は、営業費用(販売費及び一般管理費)に計上
◆所得割は、従来通り法人税・住民税及び事業税と同様の扱い
   
区 分P/Lでの表示未納付額のB/Sでの表示
 事業税 (外形基準)
 付加価値割・資本割 
 売上原価(当期製造費用) 
 販売費及び一般管理費) 
 未払法人税等 
(所得基準)
 所得割 
 法人税、住民税及び事業税 
 事業所税  売上原価(当期製造費用) 
 販売費及び一般管理費)
 未払事業所税 or 未払金 


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