通勤手当の非課税枠

(2004年4月01日)

知っている様で、細かい点は知らない通勤手当の非課税枠。社長やパート社員に応用し、経費節減を考えることもできる。
通常の給与に加算して支給される通勤手当や、通勤用定期乗車券(これらに類する手当や乗車券を含む)は、以下の区分に応じて、それぞれ1カ月当たり下表の金額までは非課税となる。なお、2004年4月1日から一部が改正された。
項 目非課税となる額
(1)交通機関又は有料道路を利用する人に支給する通勤手当又は通勤用定期乗車券1カ月当たりの合理的な運賃等の額(上限10万円)
(2)交通機関又は有料道路を利用する他、交通用具も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券1カ月当たりの合理的な運賃等の額と(3)の合計額(上限10万円)
(3)自転車や自動車などの
交通用具を使用する人に
支給する通勤手当
(2004年4月1日から新設)
通勤距離が片道45km以上
24,500円
運賃相当額が24,500円を超える場合はその運賃相当額で、上限10万円
同 片道35km以上45km未満20,900円
運賃相当額が20,900円を超える場合はその運賃相当額で、上限10万円
同 片道25km以上35km未満16,100円
運賃相当額が16,100円を超える場合はその運賃相当額で、上限10万円
同 片道15km以上25km未満11,300円
運賃相当額が11,300円を超える場合はその運賃相当額で、上限10万円
同 片道10km以上15km未満6,500円
同 片道2km以上10km未満4,100円
同 片道2km未満0円(→ 全額課税)
合理的な運賃等の額とは、通勤のための運賃、時間、距離等の事情に照らし最も経済的かつ合理的と認められる通勤経路・方法による運賃又は料金をいう。この中には、新幹線の特急券は含まれるが、グリーン料金は含まれない(平元直法6-3)。
(3)の運賃相当額とは、交通用具を使用している人が交通機関を利用したならば負担することとなる1カ月当たりの合理的な運賃等の額に相当する額をいう(所令20の2)。
この運賃相当額は、通勤のために利用する交通機関がないことなどにより、その運賃等の額によることができない場合には、その人の交通用具を使用する通勤距離に相当する距離につき、JR各社の鉄道を利用した場合に負担する地方交通線の通用期間1カ月の通勤定期運賃の額によって差し支えない(所基通9-6の2)。
非課税額には消費税及び地方消費税相当額を含む。消費税及び地方消費税込みの運賃等の額が、上記の非課税額を超える場合は、その超える部分の全額が課税対象となる(平元直法6-1、平9課法8-1改正)。

【上表での留意点】
 自宅の最寄駅まで自転車等で行き、駐輪場や駐車場を利用し、その後、電車等で通勤する場合、その駐輪場代や駐車場代をどう取り扱えば良いか?
 上表(2)の説明にある様に、電車等の交通機関の運賃分に、上表(3)の交通用具=自転車・自動車の駐輪・駐車場分を加算して通勤交通費を支給する。
但し、自転車等で通う距離が2km未満で通勤交通費を支給するとその分の全額が課税となり、2km以上の場合は、月4,100円、6,500円までは非課税となる(なお、非課税枠は通勤交通費の合計額が月10万円まで)。
   
 社員が、健康のために電車通勤を自転車通勤に切り替えた。通勤交通費は、従前の電車代相当額をそのまま支給しているが、何か問題はあるか?
 上表(3)の表を適用し、非課税枠を超える手当を支給している場合は、超える分を給与として課税するのが、現在の所得税法での正しい処理。
雨の日等は電車を利用するだろうが、法は複数の通勤手段を認めていない。変な話。
   
 上と同様に、バス通勤を健康のために徒歩通勤に切り替えた。通勤交通費はどう取り扱うか?
 徒歩の場合は、距離に関係なく非課税枠はない。従って、通勤交通費を支給した場合、全額課税対象となる。


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