会社法施行で検討すべきこと

(2006年4月01日)

会社法が2006年5月1日に施行される。施行後の株主総会に向けて検討すべき事項を整理した。
会社法の概要] [新会社法での株式会社の運営] LLPとLLCの比較
会社法の概要会社法の条文(PDF)、会社法のパンフレット(PDF)、会社法施行に伴う登記関係Q&A

内部統制システムの構築
資本金5億円以上または負債200億円以上の大会社の場合(非上場会社も含む)は、法令違反を防ぐ「内部統制システム」の構築を、法施行日以降最初の取締役会で決議しなければならない。この「内部統制システム」は、法令違反がない様にする「仕事のチェックの仕組み」で、この内容は、法施行後2回目の定時株主総会で開示しなければならない。
  
   委員会設置会社取締役会設置会社取締役会がない会社
大会社取締役会で決議取締役会で決議取締役の過半数で決議
中小会社決議は任意決議は任意
    (注)大会社=資本金5億円以上または負債200億円以上の会社、中小会社=大会社以外の会社
●内容は、取締役や社員、グループ会社の法令遵守を確保する方法などで、各社が自己責任で法令違反を防ぐよう、実情に応じて適切な体制を築くことを決議する。会社法は、内部統制システムの内容や一定のレベル、仕組みを求めている訳ではない。
●法施行後「2回目の定時株主総会で開示」は、1回目の定時総会では時間的余裕がないためで、1回目の定時総会で構築の決議を行い、2回目の定時総会で開示する会社が多いと思われる。
役員の責任限定制度
株主代表訴訟で過失が認定されると、役員が個人で賠償責任を負わねばならないが、責任限定制度を導入すると一定枠内に限ることができる(最低責任限度額、会社法425条)。そのためには、株主総会で責任を免除するための情報開示と決議が必要になるが、それら個別決議を可能にするための定款変更をしておく(同426条)。
また、その責任限定契約を役員と締結することができ、その場合はその旨を定款に定めることになる(同427条)。
  
代表取締役
代表執行役
取締役
執行役
社外取締役
会計参与
監査役
会計監査人
報酬6年分報酬4年分報酬2年分
ウェブ開示制度
事前の郵送が必要であった事業報告書や総会参考書類などをHPに掲載し、株主にはそのURLを通知するだけで資料を提供したとみなすことが可能になる。そのためには、定款変更を行う。
取締役、取締役会、総会関係
(1)取締役の解任を普通決議(出席議決権の過半数)から特別決議(出席議決権の2/3以上)にひきあげることが可能(要定款変更)。
(2)取締役の任期(原則2年)を1年に短縮したり、最大10年まで延長可能(要定款変更)。
(3)剰余金の分配の権限を株主総会から取締役会に移し、分配を迅速に行う(要定款変更。ただし、取締役の任期を1年とし、取締役へのチェック強化が前提)。
(4)総会開催場所の規定の削除(規定がなければどこでも総会を開催することができる。規定がある場合は要定款変更)。
(5)議決権に満たない株主(単元未満株主)の代表訴訟提起権の剥奪(要定款変更)。
相続人に対する売渡請求権
(オーナー経営者の死亡に伴い)経営陣からみて経営参画が適当ではない人物に株式が承継された場合、株主総会の特別決議を経て会社への売却を請求できる(内紛防止のための制度)。


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